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当院のリハビリテーション

当院の特徴

入院から退院までの流れ

入院から退院までの流れをご紹介しております。(こちらからダウンロード)

脊損外来の実施

~患者さまの在宅生活がサポートできるよう~

当院では手や足を動かすための神経に障がいを持った患者様(脊髄損傷)が増加しています。 入院生活を終え、在宅生活に移行された患者様の日常生活での様々な問題についても、医療の立場から支援や援助をさせていただくことを目的に、脊髄損傷外来を実施しています。

装具外来の実施

~地域で、装具についての相談を受けることができる病院として~

病気などで手足が不自由となり、日常生活上で補装具(義足など)を使用されている例は少なくありません。 補装具は長年使用すると、装具自体が体に合わなくなってきます。合わなくなった補装具を使用し続けると、痛みが生じたり、歩行が不安定になったりします。
地域には、在宅生活者の補装具の修理や再作製を行うことのできる機関が少ないため、H24年11月より装具外来を実施しています

回復期リハビリテーション病棟でのチームアプローチ

リハビリテーション医療は病気の発症から時期、状態によって急性期、回復期、維持期に分けられます。急性期の病状が安定すれば回復期の段階に入り、出来るだけ早期に麻痺や障害の改善を図り、在宅復帰を目指すために医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士などチーム一丸となり、治療・訓練等を実施します。

途切れのない365日リハビリ

人は1年365日毎日活動しています。回復期リハビリテーション病棟では、皆さんのその毎日の生活が途切れないのと同様に、リハビリも途切れなく365日対応しています。そのことにより、少しでも早く、よりよい状態で在宅復帰できるように支援しています。

一人ひとりの身体状況に適した車いすの選定と貸し出し

患者様の身体サイズ・姿勢保持能力・動作能力に適していない車いすを使用することで不良姿勢による筋力低下や活動性低下が発生しやすくなります。
当院では、一人ひとりの患者様に適した車いすを使用して頂くことにより、不良姿勢による弊害を防ぎ早期回復を図ります。
レンタル業者との協力により、入院中に使用して頂く車いすは豊富なラインナップの中から専門スタッフが選択・調整を行ったうえで、無料で使用して頂きます。

早期より在宅復帰を想定した治療・訓練

在宅復帰を希望されている患者様に、入院より早期の間に自宅を訪問させていただき、間取りなど環境をみさせていただきます。その情報を元に帰る自宅の環境を想定しながら、治療・訓練を進めていき、より安全で過ごしやすい在宅生活へと結びつけます。

重症心身障害児(者)病棟

重度の肢体不自由児(者)、脊髄損傷等の重度障害者、重度の意識障害者、筋ジストロフィー患者、難病患者等小児から成人まで重度の方の在宅復帰を支援します。

地域リハビリテーション地域支援センター

当院は平成12年に大阪府より指定を受け、地域におけるリハビリテーションの相談、啓蒙、専門職への教育などを行う施設として様々な活動に取り組んでいます。
《詳しくは三島圏域地域リハビリテーション支援センターへ》

財団法人日本医療機能評価機構、病院機能評価付加機能「リハビリテーション機能」認定

「リハビリテーション機能評価」は『財団法人日本医療機能評価機構』が実施している「病院機能評価」を認定された病院だけがリハビリテーション等の専門部分としての質を評価してくれるものです。大阪府下では当院が初、全国でも8番目の認定を受け、良質のリハビリテーションを提供できる施設として平成18年に認定されました。現在も更新中です。

歩行ロボットによる訓練

HONDA歩行アシストを利用した訓練を実施しています。(詳しくはこちら)

脊髄損傷に対する取り組み

はじめに

 我が国における脊髄損傷治療は、システム上の問題を除けば、世界的にも劣るものではありません。脊髄損傷の治療は、脊椎や脊髄そのものでなく、患者さんの全身の臓器に関わる問題であることが明らかになってきています。さらに、急性期や回復期の治療は、生活期と緊密に結びついて展開される必要があります。私たちは、麻痺した手足だけにとらわれず、患者様自身の心の問題や、家族、学校、職場、地域を巻き込んで本当に地域で踏ん張って、いきいきと生活していけるように、その姿を見据えて治療に専念していく必要があると考えています。せっかく先進的な医療を行っても、後々のフォローがなければ十分に実を結んだものになりません。私たちの歴史はまだ端緒についたばかりですが、患者様に寄り添った治療が私たちの前途を拓いてくれるものと確信しています。

診療部長 日本脊髄障害医学会理事
日本リハビリテーション医学会名誉会員 住田 幹男


1.Therapy Training Treatment
理学療法»  作業療法»  言語療法»

【看護】

 病棟ではリハビリテーション科と協力して早期に離床を図り、排泄障害、褥瘡予防を中心とした計画をたて、 日常生活が自立できるように援助しています。

●排尿障害について





日中は間欠的導尿、夜間は間欠式バルーンカテーテルなどを利用し尿路感染に注意しながら早期に自己管理ができるように指導しています。
●排便障害について





内服や浣腸、座薬など使用し適切な排便管理をすることで、便失禁や便秘を予防し排便コントロールを行い、その人の日常生活に合った排便管理が獲得できるように援助しています。
●褥瘡予防について



入院時に体型、栄養状態、ベッドから車椅子への移乗方法、離床時間などを考慮しベッドマットの選定をします。

 車椅子に関しては、セラピストにより体や生活に合わせた車椅子が選定されます。また、体圧測定器で座圧測定を行い、クッションの選択や圧が分散するように座る姿勢・除圧動作の指導を行い、褥瘡予防を行います。
 褥瘡予防は正しいケアや適切な環境でも発症することがあるため、日々、汗やむくみに対するスキンケアを行うとともに、患者・家族に知識や技術指導を行っています。

【医療ソーシャルワーカー】

 入院期間は思った以上に早く過ぎていきますので、入院当初から少しずつ準備を進めていくことが大切です。入院期間は患者さんそれぞれに異なりますが、患者さんやご家族が安心して退院の準備をすすめられるよう、退院後の生活に向けて起こる問題や困りごとの相談をお受けしています。また、必要に応じ、利用できる社会資源(身体障害者手帳や介護保険サービス)の情報提供や、地域関係機関とも連絡調整を図り、退院の準備を行っていきます。

【臨床心理士】

 疾患に伴い、それまでの生活も急に変化し、仕事や趣味・家族との生活も、昨日までと今日からが全く違うものに感じられるかもしれません。身体の状況も、痛みやしびれなどの苦痛もあるかもしれません。もちろん患者さんだけでなく、家族の生活も大きく変化することも考えられます。入院中の心理的な問題について対応するため、臨床心理士が所属しています。臨床心理士は、こうした悩みをお聴きして、気持ちの整理やこころの健康の回復をお手伝いする専門職です。
※相談・カウンセリングをご希望される方は、主治医・病棟スタッフまでお声かけ下さい。

【当院の呼吸管理】

 高位頸髄損傷者では、手足だけでなく呼吸筋まで麻痺し、咳が上手く行えず痰が詰まり易く、窒息や肺炎などの合併症を起こす可能性が高くなります。高位頸髄損傷者の死因の半数が呼吸器合併症であり、その7割が肺炎、3割が窒息といわれています。
 ここで重要なのはいかに呼吸器合併症を予防するかであり、当院では入院早期より咳の最大流量(ピークフロー)を測定し咳嗽能力を評価させて頂きます。咳嗽が行いにくい方に対しては、肺内パーカッションベンチレーター(IPV)を使用することで痰の喀出を促し、呼吸器合併症の予防に取り組んでいます。

【排尿管理】

 脊髄障害には高率に排尿障害が起こります。膀胱に十分に尿をため、たまった感じがわかり、十分に出し切るという一連の流れが、部分的もしくは全般的に障害され、尿失禁が起こったり、カテーテル(管)なしでの排尿が難しくなります。また尿路感染症や腎臓機能の低下、自律神経過反射といった全身に影響する合併症が起こることもあります。
 これらに対応するために、「脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン」に基づき、排尿機能検査等で膀胱の状態を把握し、間欠導尿や各種薬物治療を組み合わせ、また必要に応じて近隣医療機関の泌尿器科医にも相談しならが、適切な排尿方法を選択しています。

【脊損回診】

 脊椎の中にある脊髄神経に何らかの損傷が起こると、車椅子や装具など様々な福祉用具等を利用して生活される患者さんは多く、日々の生活にて色々な問題を抱えておられます。回診では患者さんの担当スタッフと多職種が集まり、多視点で生活における課題について話し合いを行い、治療や福祉用具・住宅改修や社会資源の活用、今後の方向性まで検討します。 実際に患者さんの元へ訪室し、その場で相談や意見交換も行います。担当スタッフに加えて、様々な職種がチーム一丸となり、意見を出し合うことでより患者さんの不安軽減や、再びその人らしい生活への支援に向けて日々奮闘しています。
【褥瘡回診】NST・褥瘡回診で作成
【回復期リハ病棟、障害者病棟(※)】
 当院には回復期リハ病棟と障害者病棟があります。いずれも医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療相談員、栄養士、臨床心理士、薬剤師等がチームを組んでリハビリテーション治療を行います。回復期リハ病棟は日曜祝日も休みなしの365日リハを、障害者病棟はより専門性の高いリハを提供していますが、それぞれに受け入れ対象の状態・時期、入院可能期間等がありますので、当方で適切な病棟を決めさせていただいております。
※障害者施設等入院基本料を算定している一般病棟

2.Education for the Patients and Family and for the staffs
【脊損教室】

 現在の医療技術において,脊髄損傷のリハビリテーションの治療の目標は、残された機能を最大限に活かして代償する方法を獲得し,できるだけ自立度を高めて退院し社会復帰することです。また,獲得した身体機能を維持し社会生活を継続することが非常に重要です。 脊髄損傷の方は褥瘡や尿路感染症などの「合併症」が生じやすく,この「合併症」の予防や体調管理に関する知識を身に付けることが必要です。そこで当院では入院中の脊髄損傷患者様およびご家族様を対象に「脊損教室」を開催しております。脊損教室は、全10回を1クールとして年間2クールを開催しています。内容は、合併症について、運動療法について、社会サービスについて、服薬についてなどがあり、月に2回、約30分で講義を行っています。
 看護師やセラピストなど他職種が参加し,患者様も自由に発言できる雰囲気で,患者様同士のコミュニケーションの場にもなっています。

【脊損研修会】

 スタッフへの脊髄損傷研修会は、基礎編として若手スタッフの育成を目的に神奈川リハビリテーション病院の脊損マニュアルを参考にテキストを作成して開催しています。できるだけ多くのスタッフが参加できるように、30分間、月2回実施しています。医師、看護師、セラピスト、ソーシャルワーカー、薬剤師など多職種共同で参加し、自己研鑽に努めています。

【輪読会】

 当院では、多職種との知識共有・最新知見の共有を目的に毎週水曜日の昼休みに輪読会を開催しています。参加者は医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・社会福祉士など多職種の方が参加しており、脊髄損傷に関する著書・文献を参加者全員が順番に輪読するような形で行っています。輪読会のコンセプトは「脊髄損傷の今を知ろう」で、具体的には脊髄損傷に関する医学的なことだけでなく、「障害者スポーツ」や「女性脊髄損傷者の出産・子育て」に関する事など様々な視点から脊髄損傷に関する内容を日々勉強しています。 

3.Sports Therapy
【脊損スポーツ療法】

 当院では2014年4月から脊髄損傷患者様を対象としスポーツ療法を行っています。2020年に東京パラリンピックが開催されることもあり、日本でも障害者におけるスポーツ活動が注目を浴びています。当院ではパラリンピックのような高度な技術・激しい運動を求めるわけではなく、個々の能力に応じた、時には競技性のあるスポーツを選択し、楽しく和やかに活動しています。個々の療法はとても大事です。しかし、スポーツ療法はその個々の療法では補えない全身持久力・筋力の向上、合併症の改善・予防が期待出来ると言われています。更に団体で行いますので交流を図りながら身体機能面・動作能力の向上を目指して活動しています。

4.Follow-up Study
【アンケート調査】

 退院後の現状と問題点を把握し、研究と今後の診療活動に反映していく目的で、前年12月までに退院された脊髄損傷者を対象として毎年3月にアンケート調査を実施しています。ご協力いただいたアンケートの結果は、者への情報提供、日本脊髄障害医学会で集計して対象者にお送りするとともに、退院後の生活を見据えた訓練ができるようスタッフの教育や入院中の患の演題・論文発表に活かしています。

5.Outpatients Clinic
【外来】

 平成25年4月に、脊髄損傷者の日常生活での様々な問題について医療の立場から支援や援助をすることを目的とした「脊損外来」を開設しました。毎週月曜日の午後に完全予約制で1日に2人を診させていただいています。当院を退院された方だけを対象としているわけではありませんので、遠方から来られる方もいます。疼痛・しびれ・排尿・排便・痙縮等様々な身体的愁訴や車いす等のシーティング等に対応していますし、必要に応じて適切な機関と連携することもできますのでご相談ください。

6.Seating and Weel Cheir
【車椅子検討会】

 座位や歩行が困難な方にとって車いすは生活に欠かせないものです。適合した車いすを使用することは生活を送る上で重要ですが、車いすの選定や調整には身体のみならず様々な状況を考慮し、幅広い視点で検討する必要があるために簡単なことではありません。そこで当院では入院患者さまに医師、理学療法士、作業療法士、業者といった多職種で協働して車いすを検討する“車いす検討会”を行っています。各職種が意見を出し合うことでより適した車いすを提供できるよう取り組んでいます。
 このような車いすの提供を介して、患者様の床ずれや変形等を予防し、移乗や食事、駆動などの動作がより行いやすくなることを目指し、今後も活動していきます。

7.Academic Activity
業績集»

8.Robots &FES
ロボットについて»

【FESについて】

 機能的電気刺激(FES)は、中枢神経障害などによる麻痺に対して、複数の電極を介してプログラムされた刺激を行い、合目的な運動再建を行う手法です。当院では、表面電極を用いており、電極を皮膚の表面に貼付し使用しています。正常な電気的興奮性が残存している麻痺筋の場合、この電的興奮性を利用することにより、筋委縮進行抑制、筋力回復、随意性促通、麻痺肢の運動機能を再建して機能障害や能力障害を改善することなどを目的に実施しています。実施に関しては、主治医の指示のもと適応を検討して行います。